Juhla Tokyo 店舗リニューアル設計・施工

千駄木でレコード屋兼カフェバーを営んでいる友人から、コロナ禍を機に店舗の改装工事をしたいという相談がきた。

Juhla Tokyoさんとの関わりは2018年に遡る。開店の準備をしている店主と、銭湯帰りの流動商店メンバーがたまたま出会い、開店に伴う手伝いをしたのだった。当時はレコード屋を始める際に飲食店営業許可を獲得できるように最小限の設備を揃えた。それから2年、さらに店舗改装をしたいということで、全面リニューアルのお手伝いをすることになった。

主に客席の拡張と厨房位置の変更、そしてラジオブースの製作というのが今回の改装での要望であった。

既存店内は針葉樹合板のOS塗装の内装でシックな客席と、オフホワイトの壁面にジプストーンの天井という殺風景なバックヤードが、合板の間仕切りで半々に区切られていた。間仕切りの一部を解体し、客席がL字型に拡張されるように新しい間仕切りとカウンターを設えた。

拡張した客席は既存客席の暗く洞窟のようなデザインとは対称に白く明るい無地なデザインにした。

拡張された空間に既存と明らかに差をつけることで、無理に同調するよりもむしろ初期デザインらしい見映えになると考えこのデザインを採用した。また、異なる２つの表情が店内にできたことで店内でのふるまいも客席と共に拡張されていくことに期待をしている。