品川区戸越銀座商店街にある福井県坂井市のアンテナショップの移転に伴う計画。以前より坂井市産の野菜が人気で、八百屋のように近隣住民に親しまれてきた。面積の拡張に合わせ、今までの小売店としての要素に飲食店を加え計画した。
間口から奥に向かって物販を目的とした空間から飲食や交流を目的とした空間へと緩やかに繋がっていくように、外部から内部へ折れながら連続するカウンターを設えた。折れ曲がったカウンターは商品の陳列面積を確保すると同時に、街路に向かって商品がディスプレイされる。
天井はエキスパンドメタルを曲げ加工し、柔らかい雲のような印象の曲面を作り、天井裏から照明で照らしている。壁面に埋め込まれている木製のスリットは掲示用の物で、用紙サイズに合わせて設け、坂井市の木である桜を使用している。